Page34.確実迅速、真心届けます(届け物の配達依頼)

「おおっ、中々イケるな!」
「だろ?この宿の数少ない自慢だからな」

 目の前のゴツい男は、大笑いしながら大ぶりなソーセージに齧りついた。
 出てくる料理をいかにも美味そうに平らげる姿は、その料理を作った人間を幸せな気持ちにしてくれるだろう。
 オレはオレで、背中に突き刺さる親父さんの視線も気にせず、かなり遅い朝食をかき込んだ。

「自己紹介がまだだったな。オレはベルント。
 この宿を拠点にしている冒険者だ」
「俺はマイクだ。王宮で騎士の従卒をしている」

 一緒に朝食を取っている相手は、気さくな男だが初対面だ。
 この宿へ依頼をしにやってきたのだが、メシを食いながら話を聞こうと言う事になり、こうしている。

「さっき、届け物と言っていたが?」
「ああ、そこのマスターが言った通り、普段なら配達夫に頼むんだが・・・」
「頼めない品なのか、配達夫に頼むには厳しい道なのか」
「話が早いな。後の方だ」
「ふむ」

 いかにも屈強な感じだが、歳は見た目より若いかもしれない。
 自分で行けない事情があるのだろう。
 宮仕えと言うのは、案外不自由なものなんだよな。

 朝食が済むと、娘さんが食器を下げていった。
 空いたテーブルの上に、丁寧に包装された荷物が乗せられる。
 かすかに甘い香りが漂ってくる。

「これが届けてもらいたい品だ。
 壊れ物だから慎重に扱ってくれ」
「ふむ・・・」

 この荷を故郷の村まで、今日中に届けたいというのがマイクの希望。
 だが間の悪い事に、、村に至る道が土砂崩れで塞がってしまったらしい。
 昔使われていた抜け道もあるにはあるが、そこは現在、ゴブリンの棲み処となっている。

「それは確かに、配達夫では荷が重いか」
「いや、荷は軽いんだがな」
「・・・・」

 物理的な話をしたわけじゃないのだが。
 気を取り直して話を続ける。

「アンナって女に渡してくれ。
 マイクからだって言えば通じるはずだ」
「おや、隅に置けないな。
 奥さんかい?それとも恋人か?」
「・・・大事な人だよ」

 マイクは照れたように笑った。聞くのも野暮か。
 目的地は歩いて一日の距離で、抜け道ならば数時間早く着くらしい。
 道が塞がれてなければロシに頑張ってもらうんだが、そもそもそれなら配達夫に頼んでるわけで。
 報酬は銀貨600枚。

 依頼は届け物という事だが、ほぼ確実にゴブリン退治をする羽目になる。
 金額よりも、その依頼内容に少々思う所があったのだが。
 最終的に、依頼人の真剣さがオレの心を打った。

「・・・わかった、引き受けるよ」
「そうか、 ありがてえ!よろしく頼むぜ」
「!?」

 オレはマイクが差し出した手を握り返し、すぐに後悔した。
 加減というものを知らないのか、あるいは力が有り余っているのか。
 体の陰で、相手に見えないように手を振る。

「くどいようだが、中身には気をつけてくれよ」
「ああ。任せてくれ」

 荷物は生菓子なのだという。
 それを崩さないように運ぶだけでも、ちょっとした芸当だ。
 マイクが宿を出た後、親父さんがオレに声をかけてきた。

「一人で行くのか?」
「大道芸人で食っていけるか、確かめるのも一興だが・・・やっぱり無茶だよな」
「儂もそう思うぞ」

 娘さんにサリマンを呼んでもらう。
 ゴブリンの罠程度なら、手先の器用なサリマンが解除出来るはず。
 それともう一つ、複数の敵を相手取るのに、サリマンが覚えた眠りの雲が威力を発揮するに違いない。

「仕事ですか?」

 慌しくサリマンがやって来た。
 出発の準備は出来ている様子。

「ああ。行けるか?」
「二人で?」
「ユルヴァは朝から出かけてる。
 飛び込みで急ぎの依頼なんだ」

 ゴブリンの棲み処と化した洞窟を突破するのにどれだけの時間を要するか、はっきりしない。
 依頼の期限が切られている以上、ここで時間を潰したくない。

 宿の倉庫から技能書を出してもらって購入。
 今回は赤字になってしまうが、先々を見据えた投資と考えよう。
 オレ達は地図の確認を終えると、早々に出発した。 










「・・・抜け道、ね」

 マイクが教えてくれた場所には、洞窟の入り口があった。
 当然ながら、ゴブリンの見張りが立っている。

「どうしたものかな・・・」
「倒さないんですか?」
「まあ、そうなんだが」

 オレの呟きにサリマンが答えた。
 荒事が苦手なサリマンさえ、ここは戦う場面だと腹を括っている。
 通常ならば、何も考えずに討伐を開始する所だ。
 今まではそうだったのだが。 

 今回、オレはマイクの依頼を受ける際、僅かに躊躇った。
 何故なら、この洞窟に棲みついたゴブリン達が被害を及ぼしているという話が無かったから。
 オレも何度かゴブリン退治はしているが、いずれも被害が出ているケースだった。
 無論、人間の生活圏近くにゴブリンが住み着けば、それも時間の問題なのかもしれない。
 退治していい場面ではある。

(ただ、なあ・・・)

 先日にビスティアを訪れた後では、躊躇しないわけにいかない。
 あの隠れ里において、ダークエルフのトラを始めとする「人に非らざる者」達と戦う必要は全く無かった。
 では、これからオレ達が押し通ろうとしている場所に棲むゴブリンはどうなのか。

 目の前の見張りも中にいる者も、オレ達の姿を見れば襲い掛かってくるだろう。
 逃げ出す者もいるだろうが、間違っても挨拶を交わして談笑する事にはなるまい。
 試しに挨拶してみればいいのだろうか。

(そんなわけ、無いよな)

 一人ならば、やってみてもいいかもしれないが。
 依頼の目的地への道が塞がれていなければ、ここを通る必要は無かった。
 これからゴブリンを倒そうとしている一番の理由は、「通行の邪魔だから」。
 将来的に予測される被害を防ぐなどというのは、後付けに過ぎない。
 こちらの都合で乗り込んで、他の依頼の片手間に討伐してしまっていいのか。
 目の前に洞窟に棲むゴブリン達が、ひっそり静かに暮らす事は無いのか。

「ヘビを―――」
「?」
「サリマンがまだ依頼人だった時、追い払ったヘビを思い出してたんだ」
「ああ・・・」

 あのヘビを追い払ったのは、逃がしても問題ないだろうと考えたからだ。
 だが考えようによっては、ヘビが他の場所で人を噛む可能性だってあった。
 その線引きに、明確な基準は存在しない。
 少なくともオレには、無い。

 洞窟を抜けるだけならば、ゴブリンを全部倒さなくてもいい。
 やりようによっては、一体も倒さずに済むかもしれない。
 だが、仮に手傷さえ与えずに突破したとして、ゴブリン達はどう受け取るだろうか。
 ゴブリンがオレ達に見逃されたと思うものだろうか。
 むしろそれをきっかけに、ゴブリン達が活動範囲を広げないとも限らない。
 ここで見逃して後に被害が出れば、それはオレの責任も同じだ。
 本意でなくとも、対峙するならば倒して後顧の憂いを断つ意外に無い。
 オレは覚悟を決めた。

「行くか・・・抜かるなよ、サリマン」
「ええ」

 言い訳がましいが、「芽の内に摘む」と考えよう。
 まるで生殺与奪の権を持つ神の如き傲慢さだ。
 自らの罪深さを実感する。

 あまり考えている時間も無いのだが、何も考えずに剣を抜くわけにもいかない。
 チンピラがナイフをチラつかせるのとは訳が違うのだから。
 ビスティアに行った事で、妖魔=討伐という思考が固定化されるのに疑問を持つようになっていたのもある。
 その「疑問を持つ」という事は、決して悪い事ではないと思う。





 入り口の見張りを片付けるのに時間はかからなかった。
 松明に火を灯し、中へ踏み込む。
 洞窟は造られたものではなく、自然に生成されたように思える。
 多少の分岐はあるが、複雑な構造では無さそうだ。
 袋小路から引き返す途中に遭遇したゴブリンは、声を上げる間も与えず切り伏せた。

「可能な限り警戒させずに進みたいが・・・あ」
「あっ」
「!!!」

 言ったそばから遭遇してしまった。
 洞窟にゴブリンの叫び声が響く。呼応するような複数の反応も。
 始めのゴブリンが二体に、駆けつけた応援がさらに二体。
 もう、やるしかない。

 遭遇戦もサリマンの魔法が威力を発揮して、危なげなく終了。
 ここからは強襲だ。届け物にも気を配らなくてはいけない。

「増援は奥から来たな」
「まだいそうですね」

 挟み撃ちは洒落にならない。
 一旦、分かれ道まで戻って別な方を見る事にする。
 最悪の場合、入り口まで退く事も考えなくては。





 分岐の先はすぐ行き止まりになっていたが、奥に積み上げられた藁がいかにも怪しい。
 慎重に藁を除けると、奥へ続く穴が現れた。
 倉庫か何かだろうか?

「外から入り口を塞いであって、生き物がいるとは思えないんだがな」
「でもいますね」
「・・・何だかな」

 遭遇したホブゴブリン一体を片付け、周囲を調べる。
 この先は完全に行き止まりのようだ。
 それにしても、どうしてホブゴブリンがいたのか。
 ゴブリンに外から藁を積ませて入り口を隠し、自分は宝箱の番にかこつけて休んでいたのだろうか。

 その宝箱に仕込まれていたクロスボウは、サリマンが無難に解除。
 本人は気が気でないようだが、急造シーフとしては申し分の無い働きだ。
 箱の中身は火晶石。

「これって宝箱を叩き壊したり、戦闘で無茶な事をしていたら爆発したんですかね」
「多分な」
「・・・・」
「ま、ゴブリン討伐分の報酬にはなるだろ」

 もしかしたら、手に入れた火晶石は洞窟を抜ける為に使う事もあるかもしれない。
 火晶石入りの箱がデストラップだったとは思えないが、罠を仕掛けるような狡猾な敵がいる可能性は頭に置いておこう。





 未探索であった場所を確認し、背後からの襲撃は無いと確信。
 進行を中断した場所に戻るが、この先には今までより手強い相手がいるはず。
 案外知恵の回るゴブリンのようだし、敵襲の報も届いているだろう。
 油断せずに進むと、今度は地面に敷かれた藁を発見した。

「藁だな・・・」
「藁ですね・・・」

 少なくとも、これ見よがしに塞いでいる風な地面の穴、関わる必要は無いと思う。
 そう思っていながら、何かに期待して藁を除けるのも人情。
 開けてはいけないパンドラの箱。
 それを知っての仕掛けならば、相当に頭の切れる者が考えたに違いない。

「生き物の気配が無いなら、触らずに進もう」
「ゴブリンに行動を見透かされるのも面白くないですしね」
「まあな」

 藁の下に気を取られ、別な罠にかかるのも間抜けだ。
 今の所ボロは出てないものの、サリマンは急造シーフ。出番は少ない方がいい。
 通路の端を調べながら藁の場所を通り過ぎたが、アクシデントは無かった。





 さらに分岐に当たり、左へ進むと嫌な気配を感じた。
 言い換えればそこを抜ければ洞窟から出れるのだろう。
 分岐に戻って右へ進む。
 メインイベントのゲストは、少ない方がありがたい。
 何かいるなら先に片付けておくべきだ。

 案の定、右の道の奥にはゴブリンとコボルドの群れがいた。
 少々手こずりながらも片付ける。
 全部で五体。しかしここまで見た感じで、それほど知恵が回るような敵はいなかった。
 やはりさっきの左側の道の奥、出口の前にいるのだろう。

「少し消耗しているが・・・」
「出来れば休みたい所ですね」
「出来れば、だけどな」

 短時間であれば休む事も出来そうな場所だが。
 何と言っても敵地。残っているのは敵主力。
 強襲を仕掛けて、ラストバトルの前に休ませてもらえるとは思えない。
 不意を突かれずとも、こちらのタイミングで仕掛けたい。
 幸い、傷はそれほど負っていない。
 サリマンの魔法が使えるのなら、押し切るべきだろう。





 嫌な気配を感じた場所に戻る。
 やはり、何か複数の気配を感じる。
 サリマンが眠りの雲だけを使う準備をしている。
 オレは荷物を確認し、中身が崩れていない事を確かめた。

「待ち構えてますね」
「受けて立つとでも言いたげだな。
 蹴散らしてさっさとこんな場所からおさらばしようぜ」
「え?私は別に居辛くないですけど」
「・・・・」

 狭い場所暗い場所、陰気な場所にも慣れていたんだったな、サリマンは。
 だがオレは勘弁してもらいたい。
 準備万端なのは、こちらも同じ事だ。
 オレ達は出口に向かい、足を進めた。

 やはり敵の中には、ゴブリンシャーマンの姿があった。
 妙な罠や藁はこいつの仕業だろう。
 ホブゴブリンとゴブリンもいる。
 そして、敵の後ろに光が見える。出口だ。
 本筋の届け物も時間が押しているし、通らせてもらおうか。

「こっちもメシを食わなきゃならんのでな、悪く思うなよ!」

 サリマンの詠唱の声を合図に、オレは剣を構えて走り出した。










「村が見えてきましたよ」
「何とか荷物も無事みたいだな」

 最終戦もそれほど苦戦せず突破。
 オレがリューンで最初に請けた依頼より、少し強いくらいの敵だったろうか。
 だがあれから多少は成長しているし、魔法に鑑定解除にとサリマンも大活躍だった。
 しなくてもよかったかもしれない討伐をした事で素直に喜べないのだが、こうして無事でいられる事に感謝するべきなのだろう。

「アンナさんの家を聞いてきましたよ」
「じゃあ、行こうか」

 その辺を歩いていた村人と話していたサリマンが戻ってきた。
 アンナの家を聞くと怪しまれたようだが、「マイクからの届け物だ」と聞いて納得してもらえたらしい。
 村人はオレ達の姿を興味深そうに見ていたが、やがて立ち去った。
 届け物は本来なら配達夫の仕事。オレ達の姿はどう見ても配達夫とは違う。
 道は塞がれているのだから、オレ達がいる事自体が不思議に違いない。
 マイクの名前を出したから怪しまれずに済んだのかもしれないが、全員知り合いのような集落で、オレ達は明らかに浮いているのだろう。

「こちら、アンナさんのお宅で合ってますか?」
「は~い。どなた?」
「リューンのマイクさんから、お届け物ですよ」
「!!」

 サリマンが呼びかけると、女性が大慌てでやってきた。
 荷物を受け取り、大層に喜んでいる。
 彼女がアンナだろうか、母親くらいの年齢に見えるが。

 オレ達は家の中に通され、お茶を頂く事に。
 緊張感を強いられるハードな行軍が終わり、やっと一息。
 アンナが届け物の荷を開くと、中からケーキが現れた。
 無事だったようでよかった。確かに「壊れ物」だ。

「今日は私の誕生日・・・あの子ったら、プレゼントを贈ってくれたんだわ」

 アンナの言葉で、ようやくマイクが今日中の配達にこだわった理由が分かった。
 大事な人へのプレゼントとあっては仕方ない。

 同封されていた手紙には、マイクが母親を気遣う内容と共に、彼が国境警備に派遣される事が綴られていた。
 そういえば宿の親父さんも国境警備の話をしていた。
 リューンに限らず「騎士団」と一口に言っても、必ずしも騎士だけで構成されているわけではない。
 マイクは従卒として、リューン騎士団が派遣する部隊に加わるのだろう。

「国境警備の任務は環境の厳しさもあって毎年脱落者が出ると聞いているわ。あの子に務まるかしら」

 手紙の文字を追うアンナの目は潤んでいる。
 母親としては当然の心配だが、多分大丈夫。
 体力と根性が要求される場所で根を上げるような風貌ではなかった。
 それよりも、気になった事が一つ。
 手紙に書かれていた、「来年の母さんの誕生日にはケーキを持って帰省する」の一文だ。
 変なフラグにならなければいいのだが。
 まあ、余計な事は言うまい。

「冒険者さん、今日は本当にありがとうね。
 もう遅いから、泊まっていってちょうだい」
「正直助かるが・・・いいのか?」
「もちろんよ」

 ゴブリンは片付けたし、荷物はもう無いし、帰って帰れない事は無い。
 マイクも報告を待っているかもしれない。
 あれこれ考えたが、結局アンナの言葉に甘えて一晩厄介になる事にした。

 夕食はお袋の味。
 郷土料理と言えばいいのか、野菜と豆のグラタンスープだった。
 サリマンがものすごい勢いで平らげていく。

「ちょっと落ち着け」
「だってこれ、美味しいんですよ!」

 母親である人が作ったと言うだけで、全然違う味でも同じ懐かしさを感じるのはどうしてだろう。
 ロクに孝行もしないうちに両親を亡くしているオレからすれば、うらやましい限りだ

「あの子・・・マイクも子供の頃からこの料理が好きだったのよ。
 国境へ行く前に、もう一度食べてもらいたかったわ」
「・・・・」

 残念ながら、これをそのまま持ち帰るわけにもいかない。
 どうしたものかな。
 と言うか、母親までフラグ立てちゃ駄目だろう。
 やはり親子か。










「ただいま」
「お、戻って来たな。マイクさん、待ってるぞ」

 翌日の昼前、オレ達はリューンに戻ってきた。
 待ちかねた顔のマイクから報酬を受け取り、依頼の首尾と母親の様子を伝える。

「マイクさん、あんた、国境警備に行くんだって?」
「なんだ、手紙を読んだのか。照れるじゃねえか」
「アンナさんが喜んで声に出して読むものだからな」
「ハハハ、退屈なのが心配なくらいだ」

 用件も済み、笑い飛ばして帰ろうとするマイクをオレは呼び止めた。
 まだ依頼は終わっていない。正確にはサービスだが。
 サリマンが親父さんにメモを手渡し、耳打ちしている。
 親父さんは頷いて厨房に姿を消した。

「少しだけ待ってくれないか」
「どういう事だ?」

 しばらくして親父さんは三皿のグラタンスープを持ってやってきた。
 目の前に置かれた皿を見て、マイクが歓喜の声を上げる。

「うおおおお!!!!これは俺の大好物、リボッリータじゃねえか!!!!」

 今までとは違う食いっぷりに親父さんも苦笑していたが、こればかりは仕方ない。
 お袋の味に勝てるものではないのだから。
 宿のメニューにも、追加決定だろうか。

 食事が済み、今度こそ別れの時が来た。
 マイクも出征準備の合間に時間を作って宿に来ていたようだし、出発まで作業にかかりきりになるだろう。
 その出発は一週間後だと言う。
 親父さんが、帰ろうとしているマイクに声をかけた。

「もし暇が出来たら、またいつでも食べに来なさい」
「それはありがたいが・・・俺はもう依頼人じゃない。
 邪魔にならないか?」
「食堂としても営業しとるよ」
「そうか!」

 太い腕を豪快に振り、扉を吹き飛ばす勢いで宿を出て行くマイク。
 あれなら、危なそうなフラグがどれだけ立っても大丈夫だろう。
 オレは誰に言うともなく呟いた。





「来年の今頃には、本物のお袋の味を腹いっぱい食えるさ」










シナリオ名/作者(敬称略)
届け物の配達依頼/ハーバー
ハーバー様のサイト「ハーバーライム」より入手
http://harborlime.blog.fc2.com/

出典シナリオ/作者(敬称略)
ビスティア、トラ「隠れ里ビスティア」/レカン

(開始前、「受け継がれる力/アーティ」にてスキル「盗賊の手」、「盗賊の眼」を購入、2000sp支払)
収入・入手
600sp、火晶石

支出・使用

キャラクター
(ベルントLv3)
スキル/掌破、鼓枹打ち、岩崩し、鼓舞
アイテム/ロングソード、青汁3/3
ビースト/
バックパック/

(サリマンLv2)
スキル/盗賊の手、盗賊の眼、眠りの雲
アイテム/賢者の杖、破魔の首飾り
ビースト/
バックパック/魔法の鍵、青汁3/3

所持金
3513sp→2113sp

所持技能(荷物袋)
氷柱の槍、エフィヤージュ、撫でる、スノーマン、雪狐、魔法の鎧、賢者の瞳

所持品(荷物袋)
青汁3/3×2、傷薬×4、はちみつ瓶5/5×2、万能薬×2、葡萄ジャム3/3、コカの葉×6、葡萄酒×3、鬼斬り、ジョカレ、聖水、手作りチョコ、チョコ、激昂茸、おさかな5/5、マンドラゴラ、ムナの実×3、識者の眼鏡3/3、術師の鍵4/4、バナナの皮、悪夢の書、火晶石、松明2/5、ガラス瓶(ノミ入り)×2、遺品の指輪

召喚獣、付帯能力(荷物袋)
グロウLv7

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